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【MGC】「マラソングランドチャンピオンシップ」コース発表会見詳報

2018.06.18


日本陸連は、2020年東京オリンピックのマラソンでメダルを獲得するために、これまでの実績と課題をもとに、オリンピックの強化とリンクした新たな選考方法を進めています。

6月15日には、東京都内において会見を行い、2020年東京オリンピック男女マラソン代表選考レースとなる「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の概要や、コースを発表。同コースの特徴を解説するとともに、現時点での強化状況の報告、大会に向けての強化プラン等を説明しました。

また、歴代のオリンピックメダリストが登壇し、MGCに向けた期待、MGCに挑む選手たちへのエールなどが寄せられたほか、昨年夏から行われているMGCシリーズにおいて、すでに出場権を得た5名の選手も出席。現在の心境やMGCに向けての思いを述べました。

ここでは、会見の概要をご紹介します。


■主催者代表挨拶:

横川浩(日本陸連会長)


冒頭に、主催者を代表して、横川浩会長が登壇。

「関係各方面との調整もほぼ終えることができ、本日、開催日とコースの詳細について発表させていただく。今週はじめに最終確認のために、全コースを車で走ってきた。素晴らしいコース。ここがMGCの、そして、そのあとには2020年東京オリンピックのマラソンコースとなるということで、高揚感と厳粛な気持ちを抱いてコースを見てきた」

と述べた横川会長は、「すでにMGCファイナリストの権利を獲得した競技者は、男子13名、女子6名、計19名となるが、まもなくMGCシリーズの2年目のシーズンが始まる。1年目よりも、さらにたくさんの選手がMGCに出場する権利を獲得し、MGCで厳しい白熱したレースを繰り広げ、2020(東京オリンピック)の日本代表の立場をつかんでほしい。そして東京オリンピックで日本人ランナーが大活躍してくれることを強く期待したい」と挨拶しました。


■MGC概要発表:

尾縣貢(日本陸連専務理事)


続いて、尾縣貢専務理事より、MGCの概要が、以下の通り発表されました。

・MGCは、2019年9月15日(日)の午前9時台のスタートを予定している。男子・女子の順に時間をずらしてスタートする。

・スタート位置は、神宮外苑の銀杏並木。絵画館に向けてスタートを切る形となる。フィニッシュも同じく神宮外苑。右手に神宮第2球場、左手が軟式野球場となるその間の辺りがフィニッシュ地点となる。

・会期は、以下の3つの点を念頭に置いて関係各所と競技し、9月15日の開催とした。
①競技者の暑熱環境に対す耐性を見る目的があったので、暑さの残る時期としたこと。
②代表選手内定後、本番の五輪までに十分な準備期間がとれること。
③国内外のスポーツのイベントを考慮したこと。

・なお、MGCは、東京オリンピックのテストイベントの意味合いを持たせ、運営上で必要なテストを実施することになっている。東京オリンピックの成功に向けて、日本陸連しても最大限の協力をしていくつもりである。


■コース発表、コースの特徴:

瀬古利彦(日本陸連強化委員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダー)


その後、MGCのコースおよび高低差等が、映像を用いて具体的に紹介されました(注:会見時に流れた紹介映像およびコースマップは、オフィシャルサイト http://www.mgc42195.jp/ にてご覧いただけます)。

MGCのコースは、明治神宮外苑の銀杏並木をスタートとして、東京のランドマークとなる名所を走り抜け、浅草寺雷門前から後半は日本橋、銀座中央通り、増上寺や皇居前などを通過、再び明治神宮外苑前へ戻ってフィニッシュします。このコースは、スタートとフィニッシュが明治神宮外苑から新国立競技場に変更しますが、それ以外は、2020年東京オリンピックの男女マラソンと同じコースになる予定です。


<MGCコース詳細>

・スタート~10km:明治神宮外苑の銀杏並木をスタート。新国立競技場の横を通り、外苑西通りを北上すると上り下りの坂が続く。富久町西交差点を右折して靖国通りへ。外堀通りを進み、5km地点を通過したあと飯田橋を過ぎて東京ドームのある水道橋へと向かっていく。水道橋交差点を右折し、白山通りを南下して神保町へ。神保町交差点を左折して靖国通りに入る。秋葉原近くの須田町交差点を左折して中央通りへ。しばらく進むと10km地点の日本橋となる。

・10km~20km:日本橋交差点を左折、茅場町一丁目交差点を左折、さらに浜町中ノ橋交差点を左折し、清洲橋通りを浅草橋方面へ。蔵前を通過してさらに北上し、右手に東京スカイツリーが見えてくると、15km地点の浅草寺雷門前となる。雷門前を右折して吾妻橋交差点を右折する形で今度は南下。再び蔵前・浅草橋を通過して日本橋へ戻ってくる。日本橋交差点を左折したところが20km地点となる。

・20km~30km:日本橋交差点を左折後、中央通りを南下して銀座へ進み、その後、新橋へ。西新橋交差点を左折し、日比谷通りへ入り、さらに南下して増上寺・芝公園方面へ向かう。芝公園で折り返し、少し進むと25km地点。新橋、銀座、日本橋を通過して須田町交差点まで戻り、左折すると30km地点となる。

・30km~フィニッシュ:神保町交差点を左折して内堀通りに入り、皇居外苑二重橋方面に向かう。そして、二重橋前で折り返して北上。神保町交差点を直進して白山通りに進み、水道橋交差点を左折する。外堀通り、靖国通りを進み、富久町西交差点へと向かう上り坂に差しかかるところで40km地点。コース終盤の36kmから41kmは高低差最大30mの坂が続く。富久町西交差点を左折して外苑西通りに沿って明治神宮外苑に戻り、フィニッシュ地点を迎える。

コースが紹介されたあと、瀬古リーダーは、「10日前にコースが決まり、実際に見に行ってきた。MGC実施時点では新国立競技場が完成していないため神宮外苑がスタート・フィニッシュとなったが、神宮外苑は(現役時代の練習拠点で)自分が何万kmも走ったコース。何か不思議な縁を感じている」とコメント。

コースについては、東京マラソンのコースと共通する地点もあるとしながらも、30km以降の神保町交差点を左折して内堀通り沿いに皇居外苑を進み、二重橋前で折り返す点について、「ここは今までと違う試みとなる」と紹介しました。

また、「勝負のキーポイント」として、「36kmからの2つの坂」を挙げ、「最後まであきらめないで行った者が、ここで逆転するチャンスのあるコースといえる」と指摘。「また、神宮外苑に入る手前にもけっこう坂があるので、フィニッシュ地点まであきらめないことが肝心だと思う。全体的に、非常に勝負所のわかりやすいコース」と評しました。


■現在の強化状況と今後の強化プラン:

河野匡(日本陸連強化委員会長距離・マラソンディレクター)


MGCコースが紹介されたのちに、河野ディレクターより、進行中の強化について、現在の状況と今後のプランについて説明が行われました。


<キーワード>
キーワードとしているのは「何も足さない。何も引かない」ということ。

この選考については、選手が一堂に会して戦うことになる。出場してくる選手は、記録を持っている選手、大きなマラソンで優勝した選手、逆にMGC資格を得たときには力がなかったがそれから力をつけてきた選手などさまざま。そうした選手たちがオリンピック代表という大きな夢や競技を始めてからの思いを込めて、MGCにチャレンジしてくることになる。そういった意味で我々は、「何も足さない。何も引かない」という気持ちで、選手たちを東京オリンピックまでしっかりサポートしていきたいと考えている。


<強化委員会で共有する東京オリンピックで戦える選手の条件>
東京オリンピックまでの流れとして、強化委員会では「東京オリンピックで戦える選手の条件」を何度も話し合い、今日に至っている。必要とする因子は2つ。1つは調整能力の必要性。これは国際基準のパフォーマンスベースに則った安定性、メンタルタフネス、フィジカルタフネスを求めていくことを考えている。

もう1つはスピード。これについては、世界トップレベルのタイムとなる。MGCの設定記録にあるように、世界で戦うために必要な目安となるタイムは、男子2時間05分30秒、女子2時間21分00秒としている。ただし、ファーストステージが終わった2017年度の段階では、まだここに及んでいる選手は一人も出ていない。強化委員会としては、これからのレースのなかで、この記録を現場に再確認する。

また、今後、MGC有資格者は、海外のレースやMGCセカンドステージのなかで、自分の力をさらにつけようと、これらの記録に挑戦していくことになると思う。これを目標タイムとして、トレーニングに取り組んでもらえるよう、いろいろなコミュニケーションをとっているところである。


<強化委員会が求める「戦える」代表選手像>
強化としては、オリンピック代表になる選手には、世界で戦える代表選手像を求め、それを満たすことをオリンピックまでに複数回やってもらいたいと考えている。一方で、地元開催という想像を超えるプレッシャーのなかで力を発揮できる勝負強さも必要。2019年9月に行うMGCで上位1・2位に入るということは、この2つを証明したということができる。

「複数レースにおける“実績”を有し、かつ“大舞台”で100%の実力を発揮できる選手」ということが、オリンピックでメダルをとるために求められる要素。そういった点で、MGCは、「非常にプレッシャーのかかった、選手たちの目の色の違うレース」になるのではないかと考えている。


<東京オリンピック代表選考ステップ>
オリンピックまでのステップについては、すでに告知している通り(http://www.jaaf.or.jp/mgc/参照)。

MGCシリーズのファーストステージとなる2017-1018シリーズ、そして、本年8月より始まるセカンドステージとなる2018-2019シリーズ、そしてワイルドカード(すべてのIAAF世界記録公認レースを対象に、2017年8月1日~2019年4月30日までに設定条件をクリアした競技者)を満たした者が9月15日のMGCに出てくる。この大会で、内定という形にはなるが、上位2選手を男女代表各2名として選出する。それが最初のステップ。

そのあとのステップとしては、残された1枠を巡って、MGCファイナルチャレンジが行われる。男子は、福岡国際マラソン、東京マラソン、びわ湖毎日マラソンの3大会、女子はさいたま国際マラソン、大阪国際女子マラソン、名古屋ウィメンズマラソンの3大会。

我々が2019年5月に決めるファイナルチャレンジの派遣設定記録をもとに、そこに到達した選手の記録最上位者男女各1名が選ばれる。該当者が出なかった場合は、MGC3位の選手が浮かび上がってくるという流れになっている。この「2020東京オリンピックマラソン代表選考方針」はすでに公表されている。オフィシャルサイトに掲載されている内容(http://www.mgc42195.jp/pdf/selection-process.pdf)を、確認いただきたい。


<MGC出場資格者数の見込み>
現在、男子13名、女子6名が、MGCの出場資格を有している。私の分析では、この夏から行われるMGCシリーズのセカンドステージによって出場資格を得る者、または、ワイルドカードによって出場資格を得る可能性のある選手などをまとめると、MGCの出場者は、男子は35~40名程度、女子は15名程度になるのではないかと推測している。

今後、MGC有資格者の多くが、海外レースにチャレンジしていく計画である。また、8月26日に行われる北海道マラソンでは、男女ともに我々が把握する限りでもすでに過去にない数のエントリーが予定されており、多くの選手がMGC出場資格の獲得に挑戦することが見込まれている。


<2018年マラソン強化方針>
2018年のマラソン強化方針は、大きくまとめると以下の5つとなる。

1)MGC有資格選手への強化:男子は、7月1日からボルダー(アメリカ)において、数名での強化合宿を行う予定である。参加選手は、秋の海外マラソンを狙う者、北海道マラソンを狙う者たちで合宿を行う。また、女子は北海道を中心に合宿しながら、東京オリンピック本番と同じ時期の8月に、北海道から東京に移動して距離走を行うなどの測定合宿を実施する。

2)暑熱対策プロジェクト:

①前述の通り8月に本番コースの試走および測定合宿を実施する。また、我々サポートスタッフは、スタート時刻を想定(東京オリンピックのスタート時刻が決定していないため)した形で、5kmごとの気温や湿度、環境などをすべてチェックしていこうと考えている。

②ジャカルタで開催されるアジア大会でシミュレーションし、これまでに収集した測定データや対策の実際を行うことを計画している。

3)東京オリンピック本番から逆算した強化策のプランニング:強化では、すでに東京オリンピック本番から逆算した強化策のプランニングをすでに始めている。これは2019年9月にMGCが終わり、代表選手が内定した段階で、すぐに取りかかれるようにする認識で進めている。

4)MGCシリーズのセカンドステージの充実。

5)ワールドマラソンメジャーズを中心とする海外マラソンへの挑戦:すでに数多くの選手が挑戦を表明している。具体的には追って報告していくが、今年のベルリン、シカゴ、 ニューヨークの各マラソン。さらにその前後に行われるワールドマラソンメジャーズ以外の大会に挑戦したいという選手たちの希望が、我々のもとに届いている。


■スペシャルゲストから

会見には、スペシャルゲストとして、歴代のオリンピックマラソンメダリストが招かれ、登壇しました。



出席したのは、1964年東京オリンピック8位、1968年メキシコシティーオリンピック銀メダリストの君原健二氏、1992年バルセロナオリンピック銀メダリスト、1996年アトランタオリンピック銅メダリストの有森裕子氏(日本陸連理事)、2000年シドニーオリンピック金メダリストで女子マラソン元世界最高記録保持者の高橋尚子氏(日本陸連理事)の3氏。

司会者からの質問に答える形でMGCやコースについての感想を述べました。

新しくなった五輪代表選考についての感想を求められた君原氏は、「とてもいい仕組みの選考だと思っている」と答えました。



また、3大会連続でオリンピックに出場した当時と比較して、「1964年の東京オリンピックのころは、日本最高記録と世界最高記録との差がほとんどなかった。ところが、今は男女ともに4分近い差が生じている。記録というのは実力。これからの残された時間で、いかに記録を縮め、実力を高めるか。これが一番大きな課題。1964年の東京オリンピックは差がなかったので、ご存じのように円谷幸吉さんが銅メダルを獲得することができたわけだが、今度の2020年東京オリンピックではもっと記録を縮めてメダルを狙えるような記録を出していったほしい」と期待を寄せました。

発表されたコースについての感想を求められ、「最初に坂、最後に坂、あとはフラットという、すごくわかりやすいえコース」と答えたのは有森氏。



さらに「自分たちの“ホーム”であるということで、日本選手にはすごく有利なコースになるはずだし、準備はしやすいと思う。ぜひ、それを有利にしてほしい」と述べ、「応援がたくさんもらえる。そういったところをぜひエネルギーに変えてほしい。地元開催だとプレッシャーがかかるといわれるが、それがプレッシャーになるかならないかは選手の準備次第。プレッシャーがエネルギーになるような準備をして臨んでほしい」と鼓舞しました。

今回のコースにコーナーが多い点について、ランナーがどう感じるものなのかを問われた高橋氏は、「折り返しやカーブもあるが、折り返しのメリットは後続との差が図れたり、作戦を立て直したりすることができること。特に30km以降の皇居外苑の辺りは、選手にとってはメリットが大きいと思う」と答えました。

また、MGCのコースが、東京オリンピック本番と(スタート・フィニッシュを除いて)同じという点に触れ、「(本番と)同じところを走るのは選手にとっては非常に大きなメリット。オリンピックに出ることになれば必ず試走はするが、実際に、試合として体験できていることで、(より実際に近い形で)コースを把握できる側面がある。今回、MGCで経験したことは、オリンピックを走るときに選手にとっては非常に大きな経験になると感じる」と述べました。



また、高橋氏は、このコース自体について、①応援が非常に多いと見込まれること、②走路の安全性、③終盤にある高低差、の3点をポイントとして挙げ、①については「名所を通るので、選手にとっては飽きが来ず、応援の人たちも応援しやすい」、②については「もし、前半で大きな集団になったとして、集団の後方にいたとしても安心して走れる道路の広さときれいさがある」、③については、「後半に高低差があることで、しっかり作戦を立てられるようなコースであるため、体力だけでなく知力を使うことができる」と指摘。

「これらは東京オリンピックのコースのポイントとして以前に挙げたことだが、今回のMGCにも当てはまると思う」と述べました。

■MGCファイナリストへの盾贈呈と挨拶

最後に、MGCシリーズのファーストシーズンとなった2017-2018ステージで、MGC出場権を獲得したファイナリスト19名のうち、5名が登壇しました。瀬古リーダーおよびスペシャルゲストの各氏よりMGCファイナリストである盾が贈呈されたのちに、各選手が挨拶しました。


・宮脇千博(トヨタ自動車)
MGCのコースも決まり、盛り上がってきて選手としても非常に嬉しく思う。でも、MGCで勝つことはあくまでも通過点。その先の東京オリンピックで結果を出すこと、メダルを取ることだけを考えて、MGC、またそのMGCの先を見据えた練習を、これからしっかりやっていきたい。


・佐藤悠基(日清食品グループ)
MGCのコース等々が決まり、早くから出場権を得た強みを生かして、しっかりと準備して、このあとにマラソンに出るレースにおいて、1戦1戦しっかりと、自分の力を見せつけられるようなレースをして、MGC、また、その先の東京オリンピックにつなげて、その本番で勝負をしていくところにつなげていきたい。


・安藤友香(スズキ浜松AC)
MGCのコースが決まり、いよいよこれから勝負をしていく時期になっていく。東京オリンピックと同じコースということで、すごくイメージしやすいし、自分にとっても対策を立てやすい。MGCがゴールではなく、しっかり東京オリンピックに向けてつなげていけるように1日1日を大切にして、日々努力していきたい。


・関根花観(日本郵政グループ)
約1年という準備期間があるので、しっかり練習と経験を積んで、1年後にはさらに成長した姿でMGCのスタートラインに立てるように精進していきたい。


・野上恵子(十八銀行)
MGCのコースが決まり、また、このように盾をいただいて、MGCに出られる喜びを改めて感じている。1年3カ月と準備期間は長いので、これからしっかり強化や対策をとって、いい状態でスタートラインに立てるようにしていきたい。


最後に、瀬古リーダーが、「(MGCが)来年の9月15日に決まった。やることは1つ。勝つこと。日本中がめちゃくちゃ楽しみにしている。自分たちの走りで日本中に元気をあげてください。君たちが日本を明るくしてほしい。そういう感動する走りを期待しています」とMGCファイナリストたちを力強く激励し、会見は終了しました。


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:フォート・キシモト



マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)コース決定!

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マラソン日本代表への道【MGCシリーズ】2017-18ダイジェスト!ファイナリスト紹介



マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)コースマップ

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